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「シリンダー錠ではない錠前」は、壮大的に非常に数が少ないのです。現代では、シリンダー錠への対策が進み、派生型が多く誕生し、一見シリンダー錠に見えない物で現れる始末で、その他の錠に出会う機会が少なくなりました。しかし、特殊用途のための錠前は存在し、現に我々を苦しめているのです。「ほとんど開錠不可能」という錠前から、「超簡単に開錠できます」という錠前まであるのです。
世の中には様々な錠がありますが、鍵が不要の錠もあります。数字の書かれたダイヤルを回して特定の数字に揃えると開く「セサミロック」。数字が書かれたボタンを特定の十番で押すと開く「押しボタン錠」。
これら、数字を合わせることで開く錠の事を一般的に総称として「パズルロック」といいます。
次に数字の書かれたダイヤルが特徴的な錠をセサミロックと言います。自転車のチェーン錠やアタッシュケースの施錠装置としてよく見かけます。仕組みは単純です。セサミロックは「ボルト」という骨の様な物を中心に構成され、ボルトの表面には「ピン」と呼ばれる突起物が付いています。そして、このボルトとピンを「ダイヤル」という内側に刻み目(スロット)の付いた部分が覆い被っています。 セサミロックは、ボルトの表面に付いたピンとダイヤルの内側の刻み目(スロット)が全て揃うことで、ボルトが自由にスライドしてロックが外れます。刻み目(スロット)が1つでも揃っていなければ、ダイヤルの内側にピンが引っかかってしまってボルトをスライドさせる事が出来ず、結果的にロックが外れないようになっています。
この手の錠はチェーンなどを業務用の大型ワイヤーカッターなどで一瞬のうちに切断されたり、アタッシュケース自体を破壊して開けられる事が多いので、実際には非破壊で開けられる事は少ないでしょう。